「ココヤシ」(noix de coco)は、熱帯の国に生えるココ椰子の木の実で、南アジアを原産として、そこからアフリカ、アメリカ、オセアニア各国の沿岸に広がっていったと考えられています。ヤシの実は大きな繊維の殻に入っており、発芽能力を維持したまま、海上に何日も浮かびながら他国に運ばれ根を下ろし広がっていきました。古来から「有用なる木」とされ、その実を圧搾してできる白い「ココナッツミルク」は食用に、さらに実を乾燥したコプラ(copra)と呼ばれるパルプを圧搾して得られる「ヤシ油」はその栄養、整肌、保護作用をいかして化粧品原料や石けんや洗浄用製品の基材に使用されています。